『君たちはどう生きるか』感想|80年前の問いが今も刺さる理由

『君たちはどう生きるか』感想|80年前の問いが今も刺さる理由

3分で読める 書籍
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1937年初版の児童文学が、2017年の漫画化をきっかけに再び注目されました。宮崎駿の映画タイトルにもなり、読んでみることにしました。

あらすじ

中学2年生のコペル君(本名:本田潤一)が、学校・友達・社会との関わりの中でさまざまな体験をします。各エピソードに対して、叔父さんがノートにコメントを書き残す——その構造で物語が進みます。本の半分はコペル君の物語、もう半分は叔父さんの言葉という構成です。

印象に残ったエピソード

「ものの見方」について

デパートの屋上から見下ろす人々を眺めながら、コペル君は気づきます。

たいがいの人が、手前勝手な考え方におちいって、ものの真相がわからなくなり、自分に都合の良いことだけを見てゆこうとするものなんだ。

自分の経験や先入観によって、物事の本質が見えなくなる。「なぜ?」を繰り返して本質を見ようとする姿勢が大事だと読みました。

「自分の体験から考える」こと

いじめを目撃したコペル君に、叔父さんはこう言います。

常に自分の体験から出発して正直に考えてゆけ。

本を読むことで扉を発見できる。でもその扉を開けるのは自分の行動と経験しかない。読んで終わりではなく、読んだことを生活に活かして初めて本の価値が出る、という話です。

「生み出す人」について

生み出してゆく人は、それを受け取る人々より、はるかに肝心な人なんだ。

受け取るのではなく作る側に回ること。この言葉は自分にも刺さりました。

「責任を持つ」こと

約束を違えて後悔するコペル君に、叔父さんはこう言います。

どんなにつらいことでも、自分のした事から生じた結果なら、男らしく耐え忍ぶ覚悟をしなくっちゃいけないんだよ。

失敗したとき、言い訳やごまかしではなく「ごめんなさい」と言えること。シンプルだけど難しいことです。

読んで受け取ったメッセージ

この本全体を通じて受け取ったのは「貢献」というテーマです。

恵まれた環境にいる人間の使命は、受けている恩恵で誰かに貢献することではないか。人のために尽くすこと、生み出すこと——コペル君の物語はそれを伝えているように読みました。

80年前に書かれた本なのに、問いの中身はまったく古びていません。

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