【書評】『楽園のカンヴァス』(原田マハ)を読んだ感想。

【書評】『楽園のカンヴァス』(原田マハ)を読んだ感想。

こんにちは、あまねです。
今日は原田マハさんの『楽園のカンバス』という小説を読んだので、その感想を書きたいと思います。

この本はルソーの絵画をめぐる物語でした。
普段あまり絵画と触れる機会がない僕からすると、そこには新しい世界が広がっていて、これから絵画を見るときに今までになかった視点をくれた本でした。

『楽園のカンヴァス』あらすじ

主人公は、2名。
大原美術館で働く女性監視員・早川織絵と、ニューヨーク近代美術館のアシスタント・キュレーターであるティム・ブラウン。

織絵とティムは伝説の絵画コレクター、コンラート・バイラーという人物の自宅に招待され、ニューヨーク近代美術館に展示されてあるルソーの書いた「夢」にそっくりな作品を目にすることになる。
そして2人に与えられたのはこの絵が真作か贋作かどうかを調査すること。

調査の手がかりとして、バイラーはある一冊の古書を2人にヒントとして読ませる。
その古文書には、ルソーの生き様が細やかに表現されていた。
いったいこの文書は誰が書いたのか?果たして真実なのか?そして、絵画の謎とは一体?

そういった謎を解き明かしていくミステリーのような物語でした。

『楽園のカンヴァス』を読んだ感想:絵画に対する新しい見方と、表現者の心情

僕はそれまで絵画に関する知識はほとんどありませんでした。
大学3年生のころに筑波大学の落合陽一先生の影響で「メディアアート」というものを知りました。
それまで僕は「アート」に触れる機会はなく、無縁の生活を送っていたのでそこで初めて「アート」って何なのだろうと思いました。

ロバート・ヘンライの『アート・スピリット』なんか読みました。
アートとは「その瞬間に考えているものを足跡として表現したもの」という認識でした。

そして今回、絵画に関する小説を読んだわけですが、また違った意味で面白かったです。
ルソーという人が生涯何を考えて絵画を書いたのか。
また、それを時代を超えて現代の人がどうやって見るのか。
作者側の視点としては、ルソーが人生をかけて何を考えたのか。
また、今度は作品が残されて、後世の人からどのように見られるのか。
そういった新しい視点でアートを捉えられたように思います。

こうした作者だったり、作品に関する背景知識を知っているのといないのでは、作品を見たときの感動が全然違うのだろうな、と思いました。
そして、この本を読み終わったあとにはルソーの作品を見てみたいと思いました。

読書となると、つい僕は学術書や実用書から学ぼうとすることが多いのですが、小説からも学べることが多いな、そう思いました。

謎解き形式でわりと読みやすい作品かなと思いますので、気になった方はぜひ読んでみてください。