やりたいか、やりたくないか — 自分軸で選べるようになるまで

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大学時代の自分

大学時代、「周りの目が気になって動けない」という記事を書いたことがあります。嫌われてもいいと思い切る、自分を認めてくれる人を見つける、複数のコミュニティに所属する——そんな「対策」を並べていました。

間違ってはいなかったと思います。でも今読み返すと、表面的だったなと。「周りの目を気にしないための方法」をいくら集めても、根本的には変わらなかった。

変わったのは、環境が変わったときでした。


言い訳が通じない世界

大学3年のとき、先輩の起業を手伝うことになりました。インターンをやめて、4人で事業を始めた。

そこで突きつけられたのは、2択の世界でした。

「明日は大学の授業があるので…」「バイトのシフトが…」——大学生活の中では当たり前の理由が、スタートアップでは通用しません。会社や社長は自分を待ってくれない。「授業があるので」と答えた瞬間、メンバーから外れていたかもしれない。

それまでの常識——講義があるから、バイトがあるから、両親が——言い訳はいくらでもありました。でも、それが言い訳になる世界と、ならない世界があることを知ったんです。

どれだけの機会を、もっともらしい理由をつけて逃してきたのか。それに気づいた瞬間、「周りの目」なんて気にしている場合じゃなくなりました。


コミュニティが変わると基準が変わる

振り返ると、「周りの目が気にならなくなった」のは、自分の性格が変わったからではなく、所属するコミュニティが変わったからだと思います。

大学の教室では「変なことをしない」が正解でした。でもスタートアップの世界では「動かないこと」のほうがリスク。基準が違う。

面白いのは、若いほどコミュニティを変えやすいということです。学生時代は、サークルを変える、バイトを変える、インターンに飛び込む——それだけで環境が変わる。社会人になると、所属に迷惑をかけるし、利害関係があるから話せることと話せないことが出てくる。これは学生時代にOB訪問したときに言われた言葉でした。

もし今「周りの目が気になって動けない」と感じている人がいたら、自分を変えようとする前に、環境を変えてみることをおすすめします。人を変えるより、場所を変えるほうが早い。


「やりたいか、やりたくないか」だけ

大学から社会人になったとき、判断の基準が変わったのだと思います。

「どう思われるか」ではなく、「自分がやりたいか、やりたくないか」

サハラマラソンだって、出ない理由はいくらでもありました。お金がかかる、仕事がある、危険だ、そもそもなぜ砂漠を走るのか。でも、自分が出たいのか出たくないのか——それだけでした。

こういう決断を繰り返していくと、いつの間にか自分軸で選べるようになっていました。大層なことではなくて、心の中で「やりたいのか、やりたくないのか、どっち?」とドライに自問自答するだけです。


自分軸と自己責任

ただ、「やりたいことをやる」というのは無責任とは違います。

自分の判断で選んだ以上、その結果も自分で引き受ける。大学の授業を休んで起業を手伝うなら、単位は自分でなんとかする。サハラに出ると決めたなら、仕事の調整も自分でやる。

自分軸で選ぶというのは、言い訳を捨てることでもあります。「周りがこう言うから」「空気がこうだから」——そういう言い訳ができなくなる代わりに、自分の人生を自分で決めている実感が手に入る。

「周りの目が気にならなくなる方法」を探していた大学時代の自分に伝えたいのは、方法を探すより、まず1つ、自分の意思で選んでみろということです。選ぶ練習を繰り返していけば、気づいたら周りの目は気にならなくなっています。

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