三島由紀夫『潮騒』感想——ひねりのないストレートな純愛が今も届く理由
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山口周の『世界のエリートはなぜ美意識を鍛えるのか』で「文学を読む」ことが紹介されていて、知人に純文学のおすすめを聞いたところ薦められたのが三島由紀夫の『潮騒』でした。高校の国語で一部だけ読んだことがあり、久しぶりに全編を読みました。
あらすじ
舞台は歌島という小さな離島。漁師見習いの新治は、島の権力者の娘・初江と恋に落ちます。身分の差や周囲の妨害を乗り越えながら2人の恋が進む、シンプルな純愛小説です。文量も少なく2時間ほどで読み終えました。
感想
一切ひねりのないストレートなストーリーでした。
主人公の新治は初恋の戸惑いと会えない切なさを正直に感じ続けます。島の自然、漁師たちの肉体、海の描写、すべてが澄んでいます。感想を漢字一文字で表すなら「純」です。透き通ったガラス瓶のような作品でした。
三島由紀夫の作品を読んだのはこれが初めてでしたが、この美しさと明確さは三島作品の特徴なのだろうかと感じました。
タイトルについて
「潮騒」は潮が満ちるときに発する音のことです。なぜこのタイトルなのかは読み終えてもはっきりとはわかりませんでした。しかし、離島の自然とともに進む恋の物語に「海の音」が重なるのは、背景として機能していると思います。
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