ランチは2,000円、ワインは600円 — バルセロナの食と物価で感じた高い・安いのギャップ
移住前、バルセロナの物価については「ヨーロッパだし高いのだろう」と身構えていました。実際に暮らし始めてみると、全体としては日本よりちょっと高いくらいが正直な実感です。驚くほど安いわけではありません。ただ、その「少し高い」の中身は項目でくっきり分かれていました。外食と観光ははっきり高く、ワインや自炊用の食材はむしろ安いのです。
この記事では、移住して最初の食まわりで感じた物価のリアルを書きます。家賃やコワーキングまで含めた家計簿の全体像は、また別の記事でまとめるつもりです。
外食は、思っていたとおり高い
まず外食。ランチを普通の店でとると、だいたい10ユーロ、円にして2,000円ほどかかります。気軽に毎日外で食べるには、正直なかなかの金額です。もっとも、いまの日本でワンコインのランチを探すのも難しくなりました。東京の都心なら、昼食はとっくに1,000円を超えています。それでも、その1,000円台の感覚で構えていると、こちらの2,000円はやはり一段重く感じました。
その価格差をいちばん身体で感じたのがラーメンでした。一杯がだいたい13ユーロ、円にしておよそ2,000円です。日本でも一杯1,000円前後はする時代ですが、それでも倍近い感覚で、注文するたびに「これがこの値段か」と一瞬ためらいました。慣れ親しんだ料理ほど、価格差ははっきり身体に染みます。

外食が高いというのは事前に聞いていたとおりでした。ここは覚悟していたぶん、驚きというより「やっぱりか」という納得に近い感覚でした。

一方で、ワインと自炊は驚くほど安い
ところが、同じ食まわりでも逆方向に振り切れているものがありました。ワインです。スーパーで売っているボトルワインが、600円ほどで手に入ります。外食の高さとのギャップに、最初は値札を二度見しました。
自炊前提で考えると、生活のコストはかなり下げられそうだと感じました。スーパーの食材は手が届く価格で、外で食べずに家で作れば、外食の高さはそれほど効いてきません。「外食は高いが、自炊は安い」——この構図がつかめてから、食費の見通しがぐっと立てやすくなりました。
グルテンフリーが、ふつうに選べる
価格とは別に、移住して素直に良かったと感じているのが、グルテンフリーの選びやすさです。スーパーでも、グルテンフリーの商品は日本よりはっきり種類が多く、棚の一角がしっかり確保されています。専門店を探し回らなくても、ふだんの買い物のついでに手に取れるのです。
日本だと「グルテンフリー対応」は少し特別な扱いで、置いている店も値段も限られがちでした。こちらでは、それが当たり前の選択肢として棚に並んでいます。外食でも、メニューにグルテンフリー表示があることが珍しくありません。食べるものを自分で選びたい人にとって、この日常的な選びやすさは、暮らしの満足度にそのまま効いてきます。
そもそも、なぜスペインではグルテンフリーがここまで根づいているのか。買い物のたびに気になっていたので、その背景はいずれ別の記事できちんと調べて掘り下げるつもりです。ここでは、自分が暮らしの中で感じた「選びやすさ」の実感までにとどめておきます。食事制限のある方なら、食べるものを自分でコントロールできる環境がいかに暮らしの快適さに効くか、実感できるのではないでしょうか。
日本食も、ちゃんと手に入る
日本の味が恋しくなっても大丈夫でした。アジア系のレストランや食材店に行けば、日本食はひととおり手に入ります。「海外に出たら日本の味は諦める」と身構えていたぶん、これはうれしい誤算でした。
食費を抑える「Too Good To Go」という仕組み
もうひとつ、こちらで知って感心したのが Too Good To Go というアプリです。閉店間際の店や、賞味期限が近づいた食品を抱えた店が、それらをまとめて安く売り出し、ユーザーとマッチングする仕組みになっています。
www.toogoodtogo.com
食品ロスを減らしながら、自分の食費も浮く。外食が高いこの街で、こうした選択肢があるのは心強く感じました。高いものは高いまま受け入れつつ、安く済ませられるところはとことん安くする。そのメリハリが、ここで暮らす食生活のコツなのだと思います。
外食の高さに最初はひるみますが、自炊と安いワイン、そしてこういうアプリを組み合わせれば、食費は思ったより怖くありません。次は、この街でどう働いているか——時差とリモートワークの話を書きます。
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