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【書評】『物語創世』の内容まとめ・感想!歴史を動かすほどの文学の力を学ぶ

 
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こんにちは。あまねです。

今日はマーティンプフナーの『物語創世』という本を読んだので、感想をまとめたいと思います。

この本は、歴史についての本です。
作者のマーティンプフナーさんは、ハーバード大の文学者、哲学者です。

彼は、これまでの歴史を見た時に、出来事ばかりが抽出されており、「文学」という視点がないことを疑問に思いました。
そして実際に人類と文字の歴史をその足でたどり、いろいろな発見をしました。

その発見をまとめたのが今回の1冊です。

文学の歴史、印刷技術、歴史と文学の相互作用といった文学者ならではの視点で見た人類史が書かれています。

ぼくが『物語創世』を読んだきっかけ

僕がこの本を知ったのは、noteでの本書のあとがきを読んだからです。

https://www.hayakawabooks.com/n/nddeaf390b44b

ちょうどこの頃、堀江貴文『多動力』で紹介されていたユヴァル・ノア・ハラ『サピエンス全史』を読み終わったときでした。
そんなとき、上記のnoteのタイトルである「サピエンス全史の次はこれを読め!」というタイトルにまんまとハマってしまいました。

僕は映画や本、ゲームが好きです。
よく考えてみると、どれにも物語があります。
さらには、最近だとマーケティングの世界でも『物語』が大事だという話がされています。

このようにぼくたちの身のまわりに溢れている物語の歴史を紐解いてみたい、そう思い読んでみることにしました。

『物語創世』の内容

『物語創世』の内容は最初に説明したとおり、「文学の歴史、印刷技術、歴史と文学の相互作用といった文学者ならではの視点で見た人類史」です。

さっくりとかいつまんでいきますね。

  • 古代に大帝国を築いたアレキサンドロス大王は、古代メソポタミアの文学作品であるギルガメッシュ叙事詩を愛読していました。
  • メソポタミアでは、テキストを書かせるための書紀という仕事があり、初期は楔形文字を石版に打ち込んでいた。
    しかしこうしてできるテキストは当然コストが高かったので、王などの限りある人達に限られていた
  • ブッダ、孔子、ソクラテス、イエスは自分でテキストを残していません。解釈が変わるのを恐れたのではないかということです。
  • 紫式部は紙で書かれたテキストと屏風の世界に住んでいた。
    当時、漢詩は男子の教養だったのでそれを学べなかった紫式部はかな文字の文学を作り、宮廷の様子を源氏物語に投影しました。
  • 千夜一夜物語はの語り手であるシャハラザードはたくさんの文学を読んでいたので物語のストックを持っていたのではないかということです。
  • ヨハネス・グーテンベルクというドイツ人が大量印刷を発明しました。
  • 印刷技術ができると、ルターによって聖書が大量印刷されたが、これによって文字がさらに大きな力を持つようになりました。
  • マヤ文化にもテキストという発明がありましたが、ヨーロッパによって死んでしまった
  • 画一化された騎士物語に飽き飽きした風潮により、自らの経験をもとにしたドン・キホーテという小説が生まれました
    贋作も登場し、著作権という概念が生まれました
  • アメリカ大陸にて独立宣言をしたベンジャミン・フランクリンはメディア起業家でした。
    新聞などのテキストメディアを広めることでアメリカの独立の機運を高めたのです。
  • 翻訳や大量印刷によって、言語の壁を超えた「世界文学」が誕生しようとしていました
    それは帝国主義の影響をあまり大きく受けないワイマールにてのことです。
  • 世界で最も力を得たテキストは「共産党宣言」です。
    時代を超えてテキストが力を持ち、じわりじわりとこのテキストによって革命などが起こりました。
  • ロシアのアフマートヴァはソビエトの監視下にありながら詩を作り続けました
  • ノーベル文学賞というものがデンマークで作られたのですが、ここはあまり外交的な影響を受けない土地だった
  • ポストコロニアル文学からは新しい国をまとめる基盤テキストが必要になり、それを書く上での1つのケースがみれます。
    日常を物語に投影することで神聖味が出るのです
  • 例えばハリーポッターの世界にも、いじめの問題やPTAの問題な現実の色々な問題が投影されている
  • インドの文学祭での出来事ですが、古い基盤テキストと新しいテキストがたまにぶつかるが、そこには自由があると考えています。

さっくりまとめてもこれだけの分量になりました。
これらの文学にまつわる歴史がこの1冊にまとまっていました。

よく疑問文や謎を入れている
・作者の主張のどこに賛成できるか、それはなぜか
人類は物語を通して世界を見ている点、僕もよく本を読むのだけれど、1冊の本を読むと世界が変わりということがある。これは「7つの習慣」で言うパラダイム・シフトなのだけど、これも7つの習慣が自分の中で基盤テキストとなっていることに起因する。

『物語創世』を読んだ感想

この本、すごく面白かったです。
こうして歴史的な史実と物語、あるいは印刷技術の発展をたどってみると、たしかに物語によって人類は発展してきたように見えます。

そしてこの本の最後は、これからの時代の展望で締めくくられています。
インターネットという個人がテキストを発信できる素晴らしい時代に、これから文学はどうなっていくのか。
そして文学ともに人類はどうなっていくのか。
ワクワクが止まりませんね!

「人は物語を通して世界を見ている」という点も納得です。
例えば映画を見るときや小説を読む時、そこにいる登場人物に共感するのは、自分が過去に同じような境遇、あるいは似た体験をしているからです。
そしてそれは、もしかしたら幼い頃に聞いた物語にとって理解しているのかもしれません。
こうした個人の体験を考えても、物語の力はすごいんだな、そう思いました。

読書が好きな人なら楽しめる1冊なのではないかと思います!
内容もボリュームがあるので、初心者は向かないかもです。

次に読みたい!

さて、最後に関連図書をまとめておきます。

まずは、『神話の力』という本です。
神話に登場する物語の共通性などが考察されています。

もう1冊は、『サピエンス全史』です。
こちらは最近ベストセラーになった人類史の本ですね。
こちらの感想はブログに載せてあるので、ぜひ読んでみてください!

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