ゲド戦記II『こわれた腕輪』感想——束縛から自由へ、アルハの物語

ゲド戦記II『こわれた腕輪』感想——束縛から自由へ、アルハの物語

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第1巻に引き続いて読んだシリーズ第2巻の感想です(ネタバレを含みます)。

ストーリー

舞台は前作とは離れたカルカド帝国のアチュアンです。「名もなきものたち」を崇める神殿の大巫女アルハが主人公で、失われた腕輪を求めて神殿に忍び込んだゲドと出会い、運命が変わっていきます。

本書のテーマ:自由の重さ

この物語は「自由」についての話です。アルハは幼いころから大巫女として育てられ、神殿が全てでした。外の世界を知らず、与えられたものをすべて受け入れて生きてきた彼女が、ゲドを通して外の世界を知り、自由を選ぶ物語です。

この言葉が核心を突いています。

彼女が今知り始めていたのは、自由の重さであった。自由は、それをになおうとする者にとって、実に重い荷物である。勝手のわからない大きな荷物である。それは、決して、気楽なものではない。自由は与えられるものではなくて、選択するべきものであり、しかもその選択は、かならずしも容易なものではないのだ。

環境に従って生きていくことは「気楽」です。一方で、自由とは自ら考え選択していくことであり、背負うには重いものです。

読んで感じたこと

現代社会でも同じことは起きます。自分が今いる場所・環境から与えられたものをそのまま受け入れて生きることは楽ですが、その外に出る勇気を持てるかどうか。

アルハが自由を選ぶきっかけになったのは、ゲドという新しい価値観との出会いでした。気楽な場所から抜け出す勇気と、もっといい景色が見たいという強い思い——この2つが自由を選ぶときに必要なものだと思います。

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