
清澄白河でコーヒーをコースで飲む|KOFFEE MAMEYA -Kakeru-
コーヒー一杯に8,500円。そう聞くと身構えますが、それでも「行ってよかった」と思える店が清澄白河にありました。
清澄白河は、2015年にブルーボトルコーヒーが日本1号店を出して以来、コーヒーの街として知られるエリアです。倉庫やガレージを改装したロースターが点在していて、歩いているだけで焙煎の匂いがします。その一角にあるのが、KOFFEE MAMEYA -Kakeru- でした。
ここはふらっと入るカフェではなく、コーヒーを「コース」で味わう予約制の店です。正直、行く前は「コーヒーのコースって、そんなに違うものなのか」と半信半疑でした。結論から言うと、その疑いはいい意味で裏切られました。
KOFFEE MAMEYA -Kakeru- とは
KOFFEE MAMEYA -Kakeru- は、表参道の人気店「KOFFEE MAMEYA」の2号店として、2021年1月に清澄白河にオープンしました。場所は江東区平野、清澄白河駅から歩いて12分ほどの距離です。築50年ほどの倉庫を改装した建物で、天井の高さはおよそ8メートル。中に入ると、能の舞台を思わせる凛とした空間が広がっています。

コーヒーの新しい扉を開く、非日常の体験が待っている|【KOFFEE MAMEYA -Kakeru-】清澄白河 │ ヒトサラマガジン
表参道にあるスペシャリティコーヒーのセレクトショップ兼スタンド【KOFFEE MAMEYA】の2店目が2021年1月、清澄白河にオープンしました。ここは単にコーヒーを飲むカフェや喫茶店ではなく、コーヒーをコースで体験することができます。一体どんなお店なのでしょう? オーナー兼バリスタの國友栄一さんに店造りやコーヒーへの思いを伺いました。
表参道のKOFFEE MAMEYAは、世界中から集めた豆を、客の好みを聞きながら選んでくれる「豆のセレクトショップ」として知られた店です。Kakeru はその発展形にあたります。豆そのものを売るのではなく、選んだ一つの豆を「淹れ方の違い」で味わわせる——本店が「どの豆を選ぶか」を突き詰めた店なら、こちらは「同じ豆をどう味わうか」を掘り下げる店だと言えます。
普通のカフェのようにふらっと入る店ではありません。予約制で、席に着くとバリスタがその日の豆を説明しながら、選んだ豆を何通りもの淹れ方で出してくれます。同じ豆が、淹れ方を変えるだけでまったく違う飲み物のように姿を変えていきます。
コースと価格

メニューは一杯ずつ頼むアラカルトではなく、選んだ豆を何通りもの淹れ方で順に飲んでいくテイスティングコースです。最初に当日の豆から一つを選び、そこからバリスタがコールドブリュー、フィルター、エスプレッソ、ラテへと淹れ分けていきます。同じ豆が少しずつ姿を変えながら、一皿ずつ運ばれる料理のコースのように出てくる——それがこの店の「コース」です。
内容によって4つのコースに分かれています(2026年時点・いずれも税サ込)。
- KOFFEE COURSE(ノンアルコール):8,500円 — コーヒーの淹れ方違いをひと通りたどる基本のコース
- KOFFEE COURSE + Dessert:10,000円 — 基本のコースにデザートのペアリングが付く
- KOFFEE COCKTAIL COURSE(アルコールあり):10,500円 — コーヒーを使ったカクテルが加わるコース
- KOFFEE COCKTAIL COURSE + Dessert:12,000円 — カクテルとデザートの両方を味わう一番手厚いコース
予約は公式サイト(TableCheck)経由で、予約のときにカード情報の登録が必要です。支払いは当日、店舗で済ませる仕組みです。どのコースにするかは当日その場で選べます。
KOFFEE MAMEYA Kakeru
コーヒーの非日常体験を。
自分が受けたのは、いちばんシンプルな KOFFEE COURSE(8,500円)でした。一杯あたりに換算すると相当な値段に思えますが、これは一杯の飲み物ではなくコース体験への対価なのだと、終わってみて納得しました。ノンアルコールのコースでも、希少な豆を何種類も、手間のかかる淹れ方で順に出してもらうことを思えば、この価格にもちゃんと理由があると飲んでみて腑に落ちます。
同じ豆が、淹れ方で表情を変える

コースでは、選んだ豆が水出し(コールドブリュー)やミルクで抽出したミルクブリュー、フィルター、エスプレッソやラテ、と次々に姿を変えて出てきます。焙煎の浅い・深いによる違いも飲み比べられます。
特に印象に残ったのは、2杯目に出てきたコールドブリューでした。同じ豆なのに、淹れ方が変わるとここまで違って感じられるのかと、素直に驚きました。説明を聞きながら順番に飲んでいくと、「焙煎」や「淹れ方」という言葉が、頭の知識ではなく舌の感覚として分かってくる。それがこの店のいちばん面白いところだと思います。
バリスタが一杯ごとに教えてくれる
この体験を支えているのが、バリスタの存在です。一杯ごとに、その豆がどこのもので、なぜこの淹れ方にしたのかを丁寧に教えてくれます。
だからこそ、ただ飲むのではなく「違いを味わう」時間になっていました。コーヒーに詳しくなくても置いていかれない。むしろ、分からないからこそ、解説とともに飲み比べる価値があると感じました。
営業は11:00〜19:00(L.O.18:30、無休)。清澄白河には個性的なロースターが多いので、街歩きの締めにここでコースを受ける順番が、自分にはしっくりきました。気軽な値段ではありませんが、「自分はコーヒーの違いがよく分からない」という人ほど、一度受けてみると見え方が変わると思います。東京を離れる前に行けてよかった一軒でした。
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