
金沢から北海道へ1週間5万円の格安旅行|フェリー+レンタカーで知床を巡った体験記
一度は行ってみたい北海道。自分もずっとそう思っていました。でも、北海道までどうやって行けばいいのか分からないし、できればお金もかけたくない。本州なら青春18きっぷが頼りになりますが、さすがに北海道までそれだけで行くのは難しいものです。
それでもいろいろな手段を駆使した結果、北海道まで1週間コミコミでおよそ5万円で行って帰ってくることができました。大学最後の夏休みに、男2人で巡った旅路を紹介します。
北海道までの行き方を決める
生きているうちに達成したいことの一つに「北海道へ行く」がありました。知床半島がすごいという話を聞いていて、どうしても行ってみたかったのです。大学生活最後の夏休みも近い。「これはやるしかない」と、プランを立て始めました。
当時、石川県から北海道へ行く方法として考えたのは、大きく2つでした。
- 小松空港から新千歳空港への飛行機(当時の相場で約1万5千円・2時間)
- 福井・敦賀港から苫小牧東港への新日本海フェリー(20時間・学割で8,000円程度)
時間はかかっても、少しでも安く。ということで、往復フェリーを使うことにしました。北海道といえば広大な大地。電車もいいですが、レンタカーで自由に動くほうが魅力的です。自分は運転が好きなので、レンタカーを借りることに。となると、大勢で行ったほうが割り勘で安くなります。こうして、男2人の旅に決まりました。手配したのは最低限の宿とフェリー、レンタカーだけです。
フェリー乗船——敦賀から苫小牧へ
フェリーの出港は深夜0時半。夜8時ごろに金沢を出発し、高速を使って敦賀へ向かいます(土日・軽自動車で3,000円ほど)。
敦賀では少し戸惑いました。敦賀には敦賀港と敦賀東港の2つの港があること、そして港の駐車場は送迎用だということです。敦賀駅から敦賀東港まではバス(350円)も使えるのですが、今回は港の近くに車を停めることにして、「どこか停められる場所はないですか」と警備員さんに聞いてみると、徒歩数分の場所にある駐車場を丁寧に教えてもらえました。これから行く人は、港の取り違えと駐車場の件に注意しておくといいと思います。
いよいよ乗船です。一番下のプランを選んだので、友人と「きっと奴隷船みたいな旅になるぞ」なんて話していたのですが、思っていたよりずっとクオリティは高いものでした。船内の様子は別の記事にまとめています。
苫小牧から千歳へ
フェリーは20時ごろ苫小牧港に到着します。乗船客用のバスで苫小牧港から南千歳駅まで移動できました(1,000円)。早くも車窓には森が広がっていて、北海道のスケールに驚きます。
南千歳駅からはJRで隣の千歳駅へ。徒歩15分ほどのゲストハウスを予約していました。着いたのは22時近く。近くで夕食をと探しましたが、居酒屋はあまり営業しておらず、ステーキチェーンに入ることに。これ、本州ではビッグボーイですが、北海道ではヴィクトリアという名前なんですね。
レンタカーで網走へ
翌日、南千歳でレンタカーを受け取ります。南千歳駅の周辺はアウトレットモールや自衛隊の基地が中心で宿が少なく、駅から徒歩15分ほどの「駅レンタカー」を利用しました。1週間・保険付きで15,000円でヴィッツを借りられて、自分が探した中では最安でした。2人で割れば一人あたりはさらに安くなります。
ドライブをスタートすると、道幅が広く、景色が自然そのもの。運転していてとても楽しいです。あいにくの曇りで山では霧にあいましたが、十勝平野の近くでレストランを発見。とかち亭というお店で、かつてB級グルメグランプリを受賞した牛玉ステーキ丼をいただきました。
隣で売っていた朝採りとうもろこしも、めちゃめちゃ美味しかったです。
そのまま阿寒湖に寄ります。期待が大きかったわりに、天気のせいもあって、あまり感動はありませんでした。むしろ隣のアイヌコタンのほうが、個人的には面白かったです。
アイヌコタンを歩いていると、近くに「オンネトー」という湖があると教えてもらいました。地図で探したら車で20分ほど。せっかくなので寄ることにしました。
あたりが薄暗くなってきた帰り道、ついに野生のシカが出ました。暗い森の中の野生動物は、シカでも少し怖いものがあります。さらに車を走らせ、その日の宿泊地である網走市へ。ここを知床探索の拠点にします。夕食は木多郎のラム肉入りスープカレー。本当に、北海道は何を食べても美味しい。泊まったのは民宿ランプという宿で、料金はとても安く、設備は値段相応でしたが、女将さんがとても親切にしてくださいました。
知床を観光する
いよいよ今回の旅のメイン、知床の観光です。北から順に攻めていくことにしました。
まずはカムイワッカ湯の滝。弱酸性で少しぬるい滝で、途中のくぼみで水に浸かっている人もちらほら。向こうにはオホーツクの海が見えて、なかなか味わえない自然体験でした。
そこから少し南に行くと、知床五湖です。前日の阿寒湖のイメージで「見なくてもいいか」と思っていたのですが、それは大間違いでした。水辺を散策するコースと高台から見下ろすコースがあり、自分たちは後者へ。遊歩道に出た瞬間、海・山・湖が一度に広がる光景が目に入ってきました。思わず泣きそうになりました。普段は絶対に体験できない自然です。ここは絶対に行かないと損だと思います。余裕があれば、湖のほとりも散策したかったくらいです。
知床峠はこの日は天気が悪く、とても寒かったです。晴れていれば北方領土が見えるそうですが、寒さと霧でそれどころではありませんでした。峠を越えて知床の東側へ向かいます。
東側の最北端には、海の中にあるセセキ温泉がありました。満潮になると見えなくなるそうで、自分たちが見つけたのは満潮ぎりぎりのタイミング。せっかくだからと入ってみたのですが、周りから海水が上がってきて、調子に乗って入っていたら水没してしまうところでした。東側は西側ほど見どころは多くないかもしれません。あるのは漁師町と、山肌を駆ける野生のシカくらい。途中の洞窟では昔は光ゴケが見られたようですが、今は封鎖されていました。雨も降ってきたので、宿に戻ります。
網走監獄から摩周湖へ
次の日、まず向かったのは網走監獄でした。さすが北海道、博物館の敷地も広い。展示も生々しく、昔の囚人や開拓の様子が身近に感じられて、お腹いっぱい楽しめました。
再び知床方面へ。途中にあったのが「天に続く道」。40km近い直線が地平線まで続いていて、これぞ北海道、という風景です。前日に見られなかった知床八景も回りました。オシンコシンの滝は壮大で、オロンコ岩は150段ほどの階段を登る運動付き。プユニ岬は知床峠へ向かう途中に上から眺め、フレペの滝は車からは見られないようでした。この日は晴れていたので、前日と違って知床峠からの景色もクリアに見られました。
知床を堪能したあとは、摩周湖へ。車でおよそ6時間。北海道の自然を堪能しすぎて、感覚がだんだんおかしくなってきます。もうひと踏ん張り運転して、その日は旭川へ向かいました。翌日は旭山動物園の予定です。
旅の途中で大地震に遭った
この日の夜、大きな地震がありました。2018年9月の北海道胆振東部地震です。
朝起きても電気がつかず、「ブレーカーが落ちたかな」と思っていると、水も出ません。Twitterを見ると、北海道全体が大変なことになっていました。「とりあえず動こう」と友人と話し、すぐにガソリンスタンドで給油して、近くのセイコーマートで食料と水を確保しました。幸い、旭川は札幌や千歳ほどの影響はなかったです。
それでも当然、動物園は閉園。電気がないので、ほかにすることもなく宿で1日を過ごしました。夜になると旭川の中心地は電気が戻ったとのことで、温泉と夕食はそこで済ませました。
旭山動物園、そして帰路
次の日、なんと旭山動物園が復旧するというので向かいました。動物を見るための仕掛けが工夫されていて、解説やメッセージも強い。上野動物園などに比べると規模は小さいですが、独自性のある動物園でした。
動物園を後にして、フェリー乗り場へ帰ります。千歳に近づくほど、ガソリンスタンドの渋滞や都市機能の麻痺など、震災の影響を強く感じました。フェリーはほぼ満員。飛行機が欠航した影響で、みんなフェリーになだれ込んだのだと思います。行きはのんびりした船旅でしたが、帰りの雰囲気はまったく違いました。
かかった費用——1週間でおよそ5万円
主な費用は次の通りです。金額は2018年当時のもので、今とは差があるかもしれません。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 金沢→敦賀 高速代(軽・土日) | 3,000円 |
| 新日本海フェリー(敦賀⇄苫小牧・学割) | 8,000円ほど |
| 苫小牧港→南千歳 連絡バス | 1,000円 |
| レンタカー(ヴィッツ・1週間・保険付/2人で割り勘) | 15,000円 |
| 宿泊 | ゲストハウス・民宿の安宿中心 |
| 食事・観光・ガソリンほか | 都度 |
| 合計 | 一人あたり およそ5万円 |
宿をゲストハウスや民宿にし、レンタカー代を2人で割り、移動をフェリーにしたことで、1週間をおよそ5万円で楽しむことができました。
まとめ
知床五湖の絶景、海の中のセセキ温泉、網走監獄、そして思いがけず遭遇した地震まで、忘れられない1週間になりました。フェリーとレンタカーを組み合わせれば、学生でも手の届く予算で北海道を満喫できます。
北海道に行ってみたいと思っている人には、本当におすすめです。ぜひ訪れてみてください。
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