血液栄養解析を受けて、お酒とサプリと朝食を見直した話
健康診断で「異常なし」でも、なんとなく調子が悪い日があります。午後になると眠くなる、集中が続かない——そういう不調の正体を知りたくて、詳しい血液栄養解析を受けてみました。
受けてみて分かったのは、健診の数値だけでは見えないことがたくさんあるということです。そして結果をもとに生活を少しずつ変えてみたら、思っていたより身体の調子が変わりました。その記録を残しておきます。
きっかけはサハラマラソン
詳しく身体の数値を知りたいと思ったきっかけは、サハラマラソン(250km)の完走でした。
7日間の砂漠レースを走り切るために、栄養戦略を徹底的に組みました。カロリー密度を最適化し、PFCバランスを計算し、電解質補給のタイミングを設計しました。そこで実感したのは、「一般論」では身体は最適化できないということでした。
同じものを食べても、血糖値の上がり方は人によってまったく違います。腸内環境もインスリンの効き方も一人ひとり違います。だからこそ、一般的なルールではなく、自分のデータを知ることから始めたいと思いました。
「基準値内」と「最適」は違う
健康診断の結果を「A判定だから大丈夫」で終わらせていないでしょうか。
健診の基準値は、統計的な95%の範囲にすぎません。つまり「病気ではない」のボーダーラインであって、「最適な状態」を示しているわけではないのです。ここが大事なポイントでした。
例えば中性脂肪の基準値は30〜149mg/dLですが、より良い状態を目指すなら90mg/dL以下が理想とされます。基準値内の130mg/dLでも、最適とは言えないかもしれません。
血液栄養解析で気になった項目を、いくつか挙げてみます。
| 項目 | 意味 | 注目ポイント |
|---|---|---|
| 中性脂肪 | エネルギー貯蔵の指標 | 基準値内でも90以下が理想 |
| フェリチン | 体内の鉄貯蔵量 | 高すぎると炎症・鉄過剰のサイン |
| L/H比 | LDL÷HDLコレステロール | 2.0以上で動脈硬化リスク上昇 |
| インスリン(空腹時) | 血糖制御力 | 4以下が理想。高いとインスリン抵抗性の兆候 |
| ビタミンB12・葉酸 | 神経系・集中力に関与 | 不足すると疲労感・集中力低下 |
数値を並べるだけでは意味がありません。大事なのは、数値どうしのつながりを読むことでした。
数値を見て、何を変えたか
一度に全部変えるのではなく、できるところから試していきました。
お酒を減らす
まず取り組んだのが、お酒です。量も頻度もかなり減らしました。中性脂肪や肝臓まわりの数値が気になっていたので、ここがいちばん効きそうだと感じた部分でした。
足りない栄養をサプリで補う
血液栄養解析で不足が見えた栄養を、サプリで補うようにしました。ベースとしてマルチビタミンと亜鉛、ビタミンC。加えて、マグネシウムとビタミンDも体調を見ながら適宜とり入れています。全部を一気にではなく、足りないと分かったものから足していく形です。
朝食を見直す
CGM(持続血糖測定)を14日間つけてみると、朝食を抜いた日は昼食後に血糖値が220mg/dLまで跳ね上がることが分かりました(スパイクの目安は140mg/dL)。そこで朝食にオートミールと味噌汁をとり入れたところ、昼食後の血糖値の急上昇がかなり緩やかになりました。
CGMをつけていると、「そばを食べたら220mg/dL超」「ストレスが高い日に甘いものを食べると180mg/dL超」「同じものでも夜より朝のほうが上がりやすい」——こうした自分だけのパターンが見えてきます。
変わったこと
いちばん大きかったのは、食後の眠気がなくなったことです。
血糖値がフラットに保たれると、午後の集中力の落ち込みが減ります。1日を通して頭の働きが安定するようになりました。
他にも、こんな変化を実感しています。
- 午後の「なんとなくだるい」が減った
- 夕方以降も集中が続くようになった
- 睡眠の質が上がり、朝の目覚めが軽くなった
数値で見ても、3ヶ月後の再検査で中性脂肪とインスリン値に改善傾向が見られました。
まとめ:正解がないから、試すしかない
やってみて思うのは、健康改善には「これが正解」という一般解がないということです。
古典的な栄養学は「1日◯◯kcal」「野菜を◯◯g」といったルールを示してくれます。でも実際の身体は、同じ食事でも反応が人によって違います。だから、自分の身体で試して、数値の変化を見ながら調整していくしかありません。
その「試すための入り口」として、血液栄養解析やCGMはとても役に立ちました。何が足りていて、何が過剰なのか。自分の身体の現在地が数値で見えるだけで、次の一手を決めやすくなります。
完璧を目指す必要はないと思います。気になったところから小さく試して、合わなければ戻せばいい。そうやって自分にとっての最適を少しずつ探っていく。それくらいの気軽さが、ちょうどいいと感じています。
次回は、血液検査の中でも特に誤解されやすいL/H比(LDL÷HDLコレステロール比)について掘り下げます。「コレステロールが高い=悪い」という思い込みが、いかに実態とずれているかを見ていきます。
この記事は「血液データで健康を見直す」シリーズの第1回です。血液検査、CGM、栄養改善など、自分のデータをもとにした健康管理を連載していきます。
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