ユヴァル・ノア・ハラリ『サピエンス全史』感想——人類史の全体像を1冊でつかむ
ユヴァル・ノア・ハラリの『サピエンス全史』を読みました。ホリエモンの本で薦められていて気になっていたのですが、最初に図書館で借りたときは難しすぎて読めず、改めて挑戦して読み切りました。
内容の概要
ホモ・サピエンスがこの地球に出現してから現代に至るまでの歴史を、生物学・人類学・経済学・哲学などの視点から描く一冊です。
柱となるのは3つの革命です。
認知革命: 人類は思考とそれを伝える言語を獲得しました。これにより集団で狩りができるようになり、他の動物と差別化されました。
農業革命: 狩猟採集から農耕へ。食料を蓄えられるようになったことで余剰が生まれ、階層、政治、経済が生まれました。
科学革命: 体系的な科学により、人類はあらゆるものを証明・発見できると信じるようになりました。これが政治・経済・宗教と絡み合い現代の世界ができました。
印象に残った箇所
農耕のストレスは、広範な影響を及ぼした。至るところで支配者やエリート層が台頭し、農耕民の余剰食料によって暮らし、農耕民は生きていくのが精一杯の状態に置かれた。歴史とは、ごくわずかの人の営みであり、残りの人々はすべて、畑を耕し、水桶を運んでいた。
現代の格差の原型が農業革命にあるという指摘です。
宗教は差別の根源と見なされることが多い。だが、貨幣や帝国と並んで、宗教もこれまでずっと、人類を統一する三つの要素の一つだった。
宗教の役割を否定的にではなく、機能として捉えた視点が面白かったです。
歴史を研究するのは、未来を知るためではなく、視野を広げ、現在の私たちの状況は自然なものでも必然的なものでもなく、想像しているよりもずっと多くの可能性があることを理解するためなのだ。
「歴史を学ぶ理由」をシンプルに言語化してくれた文章です。
資本主義・消費主義の価値体系は、二つの戒律が合わさったものだ。富める者の至高の戒律は「投資せよ!」であり、それ以外の人々の至高の戒律は「買え!」だ。
お金の使い方の本質が一行に凝縮されています。
まとめ
現代の社会の仕組みがどこから来ているのか、全体像をつかむのにこれほど適した本は少ないと思います。読むと、毎日当たり前に接しているお金や国家、宗教が「実体のない虚構の上で成り立っている」と気づきます。少し難しいですが、挑戦する価値はある一冊です。
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