【書評】森岡毅『USJを劇的に変えたたった1つの考え方』を読んだ感想!マーケティングの入門書としておすすめします!

【書評】森岡毅『USJを劇的に変えたたった1つの考え方』を読んだ感想!マーケティングの入門書としておすすめします!

ご覧いただきありがとうございます!
こんにちは!!金沢で学生をしています、あまね(@isaka122)です!

「マーケティング」って言葉、みなさん1度は聞いたことがありますよね。
でも、それがどんな意味か説明することはできますか?

意外と説明までは難しい「マーケティング」。
ですがこれ、全てのビジネスにおいて役に立つ知識だったんです!

今日はそんなマーケティングについてわかりやすく解説してくれる1冊を紹介します!

『USJを劇的に変えた、たった1つの考え方』とは

この本の著者の森岡毅さんは、マーケッターとして超有名な人です。
そんな彼が問題に思ったのは、マーケティング初心者のためのマーケティング入門書がないこと。

だから盛岡さんは今回初心者でもわかりやすいマーケティングの解説本を書くことにしたのです。
それが本書、『USJを劇的に変えた、たった1つの考え方』です。

タイトルだけ聞くと「USJの成功物語でしょ?」みたいに思われるかもしれません。
でも、実際はそんなことなく、中身はちゃんとしたマーケティングの教科書なんです!

『USJを劇的に変えた、たった1つの考え方』要約・内容まとめ

この本では、マーケティングはあらゆるビジネスで使える考え方であることが前提としてあります。
その上で、マーケティングの基本的な考え方と、盛岡さんのキャリアについての考え方が載っています。

USJはマーケティングに注力してV字回復した。

ちょっと前ですが、USJが話題に上がるようになりました。

本書ではその裏側が明かされています。
それまで、USJではクリエイティブ中心の考え方をしていたようなのです。
「作りたいものを作って、当たれば儲かり、だめなときもある。」というような考え方。

でも、森岡さんが担当になってからは、徹底的な消費者中心の考え方に変えたのだとか。
「お客さんが欲しいものを作る。」
その考え方によってUSJは業績をV字回復させることができました。

このように、マーケティングは企業の心臓。
売上を上げるためには必要な要素なんです。

日本のほとんどの企業はマーケティングができていない

そもそも、マーケティングはアメリカの自由競争の中で生まれたもののようです。

自由競争が薄かった日本ではあまり浸透していない考え方。
終身雇用制があった日本ではあまり必要ありませんでした。
さらに、日本の場合高い技術力があったので、「作れば売れた」のです。

でも、その時代はおわり、どんどん海外企業が流入してきています。
これからは日本でもマーケティングの考え方が大切になってきます。

マーケティングの本質

「マーケティングの本質は、『売れる仕組みをつくること』」だと書かれています。

店頭と、消費者の頭の中、そして商品体験をマーケッターが作ることで「売れる仕組み」を作っていきます。

「戦略」を学ぶ

「戦略とは資源の分配である」と書かれています。
資源とは、時間だったり、お金だったりといった使えるものです。
ちなみに、森岡さん曰く、「最も強い資源はヒトである」とのこと。

基本的に資源は不足しているので、この不足している資源を、目的達成のためにどこに投下するのか決めるのが戦術です。
戦術が決まれば、具体的な戦略プランに落とし込んで実行していきます。

マーケティング・フレームワーク

ここまでで学んだ「目的→戦術→戦略」を、マーケティングのためのフレームワークに落とし込んだものが紹介されています。
OBJECTIVE→どんな目的を設定するか
WHAT→何をうるか
WHO→誰に売るか
HOW→どのようにうるか

ここに分けて、実際のマーケティングを行っていきます。

マーケティングが日本を救う!

日本は素晴らしい国だと森岡さんは言っています。
情緒が素晴らしいと。

でも、情緒が組織の決定に入ると弱みとなるようです。
合理的な決定をしてくる海外の企業と渡りあるくことはできません。

だからこそ、今日本企業はマーケティングを学び海外に対抗していく必要があると述べられています。

私はどうやってマーケターになったのか

ここからは森岡さんのキャリア論についてです。

森岡さんは就活時、終身雇用制に危機感を覚えたそうな。
そして安定はしていないけど成長できると考え、P&G社のマーケティング部に入社、実務経験で鍛えられたそうです。

「花よりも実を取る」
と書かれていました。

そして鍛えられているうちに自分なりの仕事の基準が上がり、「当たり前のことがあたりまえにできる」という強みを手に入れたと書かれています。

8 マーケターに向いている人、いない人

マーケッターに向いている人の特徴が書かれていました。

  • リーダーシップがあり、自分が起点でものごとを変えられる。
  • 考える力がある
  • EQが高く、色々察したり要領がよかったりする
  • メンタルが強い

このどれかに当てはまる人はマーケッターに向いているらしいです。
また、マーケッターになるためにはインターンなどで本気でマーケティングをやってみて、楽しいと思えるかどうかも大事だと書かれています。

一方、「マーケティング思考」は誰にでも役に立つスキルということなので、本気で打ち込んでみることをおすすめされています。

 キャリアはどうやって作るのか

森岡さんが考えるキャリアの作り方が紹介されています。

仕事ができるようになるために必要なことは、「仕事が好きになること」だそうです。
好きこそものの上手なれってやつですね。

また終身雇用制に対して、「会社と結婚するのではなく職能と結婚せよ」と言われています。
他にも、他者との比較でない絶対的な自分の強みを活かすことが書かれていたりします。

このように、マーケティングの基礎がぎっちり詰まった一冊になっていました。

『USJを劇的に変えた、たった1つの考え方』の活かし方

さて、この本にはものすごく活用の方法があると思います。
あらゆるビジネスに適用できるからです。
とはいえ、いざ実践しようとすると難しいですよね。

そこで、今すぐに使えるノウハウを1つ紹介したいと思います。

目的、戦術、戦略に分解する

自分が今取り組んでいることの、目的、戦術、戦略を明示してみてください。
そして、それらが実現可能なのか。
また、戦術は目的に対して適切か。
その戦略と戦術は一貫しているか。

このような分析によって、今自分が「何のためにどこを取り組んでいるのか」見えてくると思います。

まとめ

このように、とても学びが多い一冊となりました。
とても簡潔にわかりやすくまとまっているので学びやすいと思います。

あらゆる人の役に立つ1冊です!
ぜひ読んでみてください!