大学を辞めたいと感じたときの考え方——焦って決断する前にやること

大学を辞めたいと感じたときの考え方——焦って決断する前にやること

6分で読める大学生活
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大学を辞めたいと思ったとき、どう考えればいいのかわからなくなることがあります。「続けるべきか」「辞めていいのか」という問い自体が重くて、考えるほどしんどくなっていく感覚です。

この記事では「辞めるな」とは言いません。ただ、決断する前にやっておいてほしいことを書きます。

自分が特に気にしているのは、「しんどい状態のまま大きな決断をしないこと」です。追い詰められているときは視野が狭くなり、目の前の苦しさがすべてに見えてしまいます。そのタイミングで人生に影響する選択をすると、後から「あのときはそんな気持ちじゃなかったのに」と感じることになりやすい。焦らなくていい場面で焦って動くのが、一番もったいない失敗だと思っています。

しんどいときは判断できない

最初に伝えたいのはこれです。

しんどいときは正しい判断ができません。「逃げたい」「消えたい」という言葉が頭を占めている状態で、人生に影響する決断をするのは危険です。

自分は大学1年の秋、授業・部活・サークルが重なって追い詰められた時期がありました。そのときは「もう限界だ」という感覚しかなかったのですが、一度すべてを投げ出して実家に帰りました。数日ゆっくりしてから考え直すと、見え方がかなり変わりました。

実家に帰ったことで変わったのは、環境よりも自分の状態でした。しんどさの原因が消えたわけではなく、「限界」と感じていたものが、少し距離を置いて見ると「きついが乗り越えられないわけではない」くらいのものに見え直した。追い詰められているときは「今がすべて」に見えますが、少し時間が経つだけで、問題の輪郭がはっきりしてくることがあります。

まず距離を置くことだけ考えてください。辞める・辞めないの判断はその後でいいです。

距離を置くのと同時に見直してほしいのが、食事と睡眠です。気分が落ち込んでいるときは、たいてい生活リズムも崩れています。自分が追い詰められていた時期も、振り返ると食事が適当になり、睡眠が削れていました。メンタルが弱っていると感じたら、大きな決断をする前に、まず体のコンディションを整える方が先です。何を食べたか・どれくらい眠れたかを記録して可視化すると、調子の波と生活の乱れがつながって見えてきます。今は自分でも食事や睡眠を記録する体調管理アプリを作って使っています。

リスクとリターンを書き出す

少し落ち着いたら、「辞める場合」と「続ける場合」のリスクとリターンを紙に書き出してみてください。

「得られるもの・失うもの」と言い換えてもいいです。辞めることで何が手に入るのか、辞めることで何を失うのかを具体的に書くと、自分が本当に何を求めているかが見えてきます。頭の中だけで考えていると、しんどさがそのまま結論に直結してしまいます。書き出すことで、少し客観的に見られるようになります。

書き出す際のポイントは「感情ではなく事実」を並べることです。「授業が嫌い」ではなく「出席しなければならない授業が週◯コマある」「単位が◯単位足りない」のように具体化すると、問題が整理されます。感情をそのまま書いてしまうと、しんどさを再確認するだけになりがちです。事実として書いてみると、「これは解決できる問題か」「解決できない構造的な問題か」が区別しやすくなります。

辞めた場合のリスクには、短期的なもの(収入・就職への影響)と長期的なもの(学歴・資格要件)があります。どちらが自分にとって重要かは人によって違います。ただ、「なんとなく辞めたら楽になりそう」という理由だけでは、辞めた後にその楽さが来ないことも多い。何を求めているかが明確になってから判断する方が、後悔しにくいと感じます。

目的と手段が合っているか確認する

「辞めたい」という感覚の奥にある「本当に求めているもの」を特定できたら、「辞める」という選択がそれを達成する最善の手段かを確認してください。

たとえば「心の余裕が欲しい」のなら、大学を辞めて就職しても余裕は手に入るでしょうか。休学して一度立ち止まる、今の負荷(授業数・部活・バイト)を減らすなど、別の方法はないでしょうか。

「辞める」という決断は取り消せません。別の手段で解決できないかを先に確認することをすすめます。

ここで重要なのは、「辞める=逃げ」という考え方から離れることです。辞めることそのものは選択肢のひとつに過ぎません。問題は「辞めることで本当に求めているものが得られるか」です。逃げたいのか、別の場所に向かいたいのかによって、辞めた後の行動は大きく変わります。

「辞める」以外の選択肢も知っておく

「辞める」か「続けるか」という二択で考えがちですが、実際にはその間にいくつかの選択肢があります。休学はそのひとつです。

休学は「辞める一歩手前」と捉えられることもありますが、実際には「いったん立ち止まって環境を変える」ための手段でもあります。旅に出る、アルバイトに専念する、何もしない時間を確保する——やることは人によって違います。大学という場所から距離を置きながら、自分が何をしたいかを確認できる時間として使える選択肢です。

大学卒業後の進路についても、就職だけでなくさまざまな選択肢があります。視野を広げて考えたい場合は次の記事も参考にしてみてください。

最終的には自分で決める

この記事を読んでいる人の人生は、その人にしか決められません。「続けた方がいい」と押しつけたいわけではなく、しんどい状態のまま焦って決断しないようにしてほしいというのが伝えたいことです。

「まず距離を置く」「リスクとリターンを書き出す」「目的と手段が合っているかを確認する」——この順番でやっていけば、少なくとも「あのとき冷静じゃなかった」という後悔は防げます。

どんな選択をしても、その後の行動次第で変わります。

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井上 周(Amane Inoue)の個人ブログです。技術・読書・ドラマ・旅・大学生活のことを書いています。