恩田陸『蜜蜂と遠雷』感想——音楽を文字で表現できることへの驚き

恩田陸『蜜蜂と遠雷』感想——音楽を文字で表現できることへの驚き

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『読書という荒野』を読んだとき、著者の見城さんが強くおすすめしていた本です。読み終えて、言語化された音楽の世界に純粋に感動しました。

本書の内容

あるピアノコンクールに出場する4人のコンテスタントの話です。コンクールが1次・2次と進むにつれて、彼らの心の変化と演奏の変化が描かれています。

登場人物は養蜂家の息子でありながら天才的な才能を持つ風間塵、母の死をきっかけに引退したもと天才少女ピアニストの栄伝亜夜、アメリカの音楽学校で学ぶマサル、そして一度社会人になってから再びピアノを目指す高島明石の4人です。

見どころ

音楽の言語表現

この小説の最大の特徴は、ピアノ演奏のシーンを言葉で表現していることです。ほとんどが演奏シーンで構成されていて、感性的な音楽の世界を日本語でここまで美しく描けるのかと読みながら驚きました。言葉に触れているだけで涙が出てくる場面が何度もありました。

コンテスタントたちの成長

コンクールを通じた人間的・音楽的な成長の変化が読みどころです。コンテストの結果がどうなるかというスリルも合わさって、ページを繰る手が止まらなくなります。

読んで感じたこと

ピアノを弾けない自分には羨ましいと思う気持ちが強かったです。才能があることへの羨望と、表現できることの喜びが伝わってくる作品でした。

音楽に触れている人、文学が好きな人に特におすすめです。ストーリー展開よりも文章の美しさを楽しむ読み方が合っています。

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