兼部・兼サーとは?掛け持ちして嫌われない?1年やった体験談
大学に入学した春、自分はラグビー部とアカペラサークルの両方に入りました。結果から言うと、1年も経たずにラグビー部を辞めました。
それでも、兼部をしてよかったと思っています。
この記事では、兼部・兼サーを1年間やってみた体験から、実際のスケジュール感、得られたもの、そして「なぜ失敗しても問題ないのか」を書きます。迷っている新入生の参考になれば。
兼部・兼サーとは
兼部とは、複数の部活やサークルに同時に所属することです。「兼サー」はサークルの掛け持ちを指す口語表現で、意味は同じです。
大学では高校と違い、原則として掛け持ちが認められています。組み合わせのパターンはさまざまです。
- 部活 × サークル(自分のケース。体育会ラグビー部 × アカペラサークル)
- サークル × サークル(もっとも多いパターン。兼サー)
- 部活 × 部活(体力的にかなりハード。少数派)
「兼部」「兼サー」という言葉を聞いて、「実際どうなの?」「嫌われない?」と不安に思う人も多いはずです。自分の体験をもとに、リアルな話を書きます。
自分の兼部経験:ラグビー部 × アカペラサークル
新歓期——どちらかに決められなかった
4月、毎日どこかの新歓に顔を出していました。最終的に候補は2つに絞られました。
ラグビー部。入学式の夜に初めて新歓に行った場所です。高校時代もラグビーをしていて、大学ではやるつもりはなかったのですが、雰囲気が高校とまるで違いました。先輩たちが楽しそうにやっていて、「ここなら続けられるかも」と思いました。
アカペラサークル。翌日のライブを見て、単純に感動しました。自分がやったことのないことをやってみたい、という気持ちもありました。
週4回の部活と週1回のサークル。高校時代は週6で部活をしていたので、「それより少ない。いける」と思い込んで、両方入ることにしました。
前期——思ったより回っていた
GW明けから日常が始まります。北陸のラグビーはこの時期がシーズンで、前期は部活中心の生活でした。
幸い、ラグビー部とアカペラサークルの活動曜日がかぶっていなかったので、前期は両立できていました。ただ、部活のある日に友人が遊んでいるのを見て、「自分で決めたことだけど」とも感じていました。サークルでも、遊びになかなか参加できず、仲良くなるのに時間がかかりました。
夏休み——油断していた
夏休みはサークルの活動がなく、部活だけの毎日でした。部活帰りに銭湯に行ったり、家でご飯を作ったり、それはそれで充実していました。
ただ、サークルの同期が夏休みに合宿で免許を取りに行ったのに、自分は参加できませんでした。こういう機会のロスは地味に積み重なります。
アカペラサークルでは夏頃から1年生もバンドを組み始めます。「来る者拒まず」でいたら、気づけば3つのバンドに入っていました。
後期——限界が来た
秋は転換期でした。ラグビーの本シーズンで練習が週5に増え、アカペラも3バンドで週3の練習。合計で週8回、何かの活動をしていることになります。
ライブの翌日にラグビーの試合がある、ということもありました。そこに中間試験が重なり、起床時間を早めて勉強時間を確保する生活になりました。
ある時点で、限界が来ました。
「楽しいからやっている」はずなのに、しんどい思いをするためにやっているような感覚になっていました。そこでラグビー部を辞めて、アカペラサークル1本に絞ることにしました。
失敗しても問題ない理由
ラグビー部を辞めることは、失敗ではありませんでした。
辞めた今も、当時の同期と仲良くしてもらっています。飲みに行くこともあります。アカペラサークルはその後もずっと続けました。
兼部で途中で片方を辞めることになっても、人間関係も経験も残ります。最初から1つに絞った場合と比べると、出会った人の数も、経験したことの幅も、明らかに広かったです。
兼部で実際に得られたもの
抽象的な話ではなく、自分が実感したことを書きます。
異なるコミュニティに居場所ができる。体育会の部活とサークルは文化がまるで違います。どちらの言葉も話せるようになると、大学全体で動きやすくなりました。
どちらかがつらい時期の逃げ場になる。部活がきつい時期は、サークルに行くと気持ちが切り替わりました。1つしかないと、そこがつらくなったときに逃げ場がなくなります。
自分の優先順位がはっきりする。両立できなくなったとき、どちらを選ぶかを迫られます。自分にとって何が大切かを、行動で確かめることができました。
兼部・兼サーは嫌われる?
「兼サー 嫌われる」で検索する人が多いようなので、正直に書きます。
結論から言うと、嫌われることはありませんでした。ただし、注意すべきポイントはあります。
問題なかったこと:
- 「掛け持ちしています」と最初から公言していれば、どちらのコミュニティでも普通に受け入れてもらえました
- ラグビー部を辞めた後も、同期との関係は変わりませんでした
気まずくなりかけたこと:
- サークルのイベントに部活で行けない日が続くと、「あの人あんまり来ないね」という空気はありました
- 対策は簡単で、行けない理由を事前に伝えておくだけです。隠すと印象が悪くなります
嫌われるパターンがあるとすれば:
- どちらにも顔を出さなくなる「幽霊部員」状態。掛け持ちの問題ではなく、コミットの問題です
- 片方の活動を軽視しているような態度。真剣にやっていれば、掛け持ち自体で嫌われることはまずありません
兼部中の1週間のスケジュール
自分の前期(両立できていた時期)の典型的な1週間です。
| 曜日 | 午前 | 午後 | 夜 |
|---|---|---|---|
| 月 | 講義 | 講義 | 自由 |
| 火 | 講義 | ラグビー部 | 自由 |
| 水 | 講義 | ラグビー部 | アカペラ練習 |
| 木 | 講義 | ラグビー部 | 自由 |
| 金 | 講義 | 講義 | 自由 |
| 土 | ラグビー部 | 自由 | 自由 |
| 日 | 自由 | 自由 | 自由 |
部活が週4、サークルが週1。前期はこのペースで回っていました。後期にラグビーが週5、アカペラが週3に増えて、週8回の活動で限界が来たのは前述の通りです。
兼部・兼サーをうまくやるコツ
1年間の経験から、掛け持ちを続けるために大事だったことを書きます。
活動曜日がかぶらない組み合わせを選ぶ。自分がうまくいった最大の理由はこれです。曜日が重なると、毎週どちらかを休むことになり、居場所がなくなっていきます。
最初から「掛け持ちしている」と公言する。隠すと後からバレたときに印象が悪くなります。最初に言っておけば、周囲も「あの人は今日は別の活動だな」と理解してくれます。
「どちらを優先するか」の基準を持っておく。両方のイベントが重なったとき、毎回悩むと消耗します。自分の場合は「試合・ライブ本番 > 通常練習」というルールで判断していました。
辞めることを恐れない。掛け持ちの最大のメリットは「試してから選べること」です。合わないと思ったら辞めていい。それは失敗ではなく、選択です。
デメリット:正直なところ
- 時間の余裕がなくなる。バイトや旅行など、他のことへの機会が減る
- どちらのコミュニティでも「中途半端」に見られる時期がある
- 片方を辞めるときに気まずさがある(ただし思ったより短期間で解消される)
- お金が2倍かかる。部費・サークル費・飲み会費が両方分
振り返って思うこと——体調管理だけは甘く見ないでほしい
兼部していた時期、自分は「若いから大丈夫」と思っていました。実際、後期に週8回の活動をこなしていたときも、体は動いていました。
ただ、限界が来たのは体ではなくメンタルでした。「楽しいはずなのにしんどい」という感覚は、睡眠不足と休息のなさが積み重なった結果だったと思います。ラグビー部を辞めた後も、しばらくは気力が戻らない時期がありました。
社会人になってから精密栄養の勉強を始めて気づいたのですが、当時の自分は食事・睡眠・運動のバランスが完全に崩れていました。週5で部活をしながらまともな食事を摂っていなかったし、睡眠時間を削って試験勉強をしていました。
掛け持ちをすること自体は悪くありません。ただ、体調管理をサボると、「やりたいことをやっているはずなのに楽しくない」という最悪の状態になります。自分の体調を数値で把握する習慣があれば、もっと早く気づけたはずです。
今は自分で Megulus という体調管理アプリを作って、食事・睡眠・バイタルを記録しています。大学生の頃の自分に使わせたかったツールです。
まとめ:迷っているなら、やってみればいい
兼部・兼サーは、うまくいかなくてもリカバリーできます。辞めるのは難しくないし、辞めた後の関係も壊れません。
「どちらかに決められない」なら、両方入ってみて、続けられる方を続ければいいと思います。大学の4年間は意外と短く、新歓の時期に迷っている時間がもったいないです。
ただし、体調管理だけは後回しにしないでください。やりたいことを全力でやるためにも、自分の体の状態を把握しておくことが大事です。
自分がアカペラを続けられたのは、ラグビー部で「本気でやること」の感覚を身につけたからだとも思っています。遠回りに見えた兼部期間が、後の自分を作っていました。
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