時間がない社会人のための読書術——流し読み・付箋・メモ・アウトプットの4ステップ

時間がない社会人のための読書術——流し読み・付箋・メモ・アウトプットの4ステップ

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「本を読みたいけど時間がない」——そう感じている社会人や学生の方は少なくないと思います。自分は大学時代、ある読書法を取り入れてから1日1冊程度のペースで読んでいた時期がありました。ビジネス・心理・哲学とジャンルを問わず読み漁るうちに、読書への向き合い方が変わりました。ここではそのときに使っていた4つのステップを紹介します。

完璧な読書を捨てる

まず前提として、「全部読んで一度で内容を覚えよう」という考え方を手放すことが重要です。このプレッシャーがあると、本を開くハードルが上がり、途中で止まったり最初から読み直したりと非効率になります。「少しでも何かを持ち帰れればいい」「読み切ること自体を目標にしない」という気持ちで臨むと、不思議とページが進みます。

ステップ1: 基本は流し読み

内容が頭に入ってこなくても構わないので、どんどん目を動かします。「文字を理解する」よりも「目を走らせる」感覚です。最初のうちは「これで本当に身になるのか」と不安になりますが、スピードに慣れると自然と読み取れる量が増えていきます。

流し読みの目的は全体像をつかむことで、精読は後回しにします。本を一度「地図を広げるように」俯瞰することで、どこに何があるかが分かり、二度目以降の読み方が変わります。

ステップ2: 気になったところに付箋か折り目をつける

流し読みしながら「大事かもしれない」「面白い」と少しでも感じたら、その場で付箋を貼るか折り目をつけます。立ち止まって読み込む必要はありません。流れを切らずに読み進めることに集中し、内容の理解は後のステップに回すのがポイントです。

自分の場合、付箋を貼りすぎて本が付箋だらけになることもよくありましたが、それはそれで「この本は自分に響くことが多かった」という目安になります。

ステップ3: メモツールに転記する

読み終わったら、付箋や折り目のページを開いて、気になっていた箇所を NotionやObsidianなどのメモツールに書き出します。かつては Evernote を使っていましたが、今は自分の使い慣れたツールで構いません。

この転記作業が「実質2回目の精読」になります。流し読みでサラッと通り過ぎた箇所を、今度は周辺の文脈ごとじっくり読み直すことになるからです。メモに残すことで後から検索・見返しもできるようになり、知識が蓄積されていく感覚が出てきます。

ステップ4: アウトプットする

読んだ内容を誰かに話す、参考になりそうな人にメッセージで共有する、ブログに書く——こうしたアウトプットが記憶の定着に大きく効きます。自分の言葉で整理しようとすると「あの部分、どういうことだったっけ」と気になって本を読み返すことが増え、理解がさらに深まります。

読書はインプットで終わらせず、アウトプットまでをワンセットにすることで、読んだ本の価値が何倍にも変わります。特に、人に説明できる形まで自分の言葉で落とし込めた本は、時間が経っても要点を思い出せることが多いと感じています。

アウトプットの形式はハードルが低いものから始めるのが続けやすいです。SNSで一言感想を投稿するだけでも、文章にしようとする過程で「自分は何を受け取ったのか」が整理されます。ブログに書くのは時間がかかりますが、それだけ理解が深まります。大学時代に書評ブログを書いていた経験から言うと、書くためにもう一度本を読み返すことが一番の学習機会でした。

なぜこの流れになったか

4ステップを振り返ると、根底にあるのは「完璧な読書より、繰り返し触れることで理解を深める」という考え方です。流し読みで全体を掴み、付箋で引っかかりをマークし、転記で精読し、アウトプットで再確認する——同じ内容に4回触れる構造になっています。

1度でぜんぶ理解しようとすると、読む速度が落ちてプレッシャーがかかります。「今は流し読みでいい」「後でメモに転記すれば戻れる」という安心感があると、本を開くハードルが下がります。読書を「1冊を完璧に消化するイベント」ではなく「何度か触れる経験」として捉えると、積読も減り、読んだ本の内容が身につく感覚が出てきます。

ジャンルによってはこの方法が合わないこともあります。小説や詩のように順序や文体が大事なものは、流し読みではなく順を追って読む方が適しています。ビジネス書・実用書・新書のように「情報を取り出す」目的で読む本に、この4ステップはとくに向いています。まずはやりやすいジャンルの1冊で試してみるのがよいと思います。

紹介した読書法の元になった本

この4ステップのベースは本田直之さんの『レバレッジ・リーディング』から取り入れました。読書術に関心がある方には特におすすめの一冊です。

読書習慣と並んで、書くことで思考を整理する方法についてはこちらの記事も参考にしてみてください。

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井上 周(Amane Inoue)の個人ブログです。技術・読書・ドラマ・旅・大学生活のことを書いています。